2012年5月30日水曜日

田んぼの生き物にエールをおくってます。

くっきりと境界ができている田んぼの畦。
我が家の田んぼとの境界線です。 この境界線の原因は除草剤。 毎年、除草剤を使用していると草刈り作業はしなくて楽なのですが、土がむき出しとなり、ゴロゴロとした石が露出した畦になっていきます。 この畦では、カエルなどが住みかにできず、田んぼに住み着いてくれません。
住み心地が良くないですからね。


我が家の田んぼには、除草剤が使用されていないので、いま、それこそとんでもない数のカエルやタマゴからかえったばかりのオタマジャクシが、田んぼの中を我が物顔で泳ぎ回っています。
除草剤を使用した田んぼとは一見して違いがわかります。

畦を歩けば、畦草の中で休んでいたカエルが、ビックリして田んぼへ飛んで逃げていきます。
数も数えられないくらい、次から次へとダイビング。。。

そして、苗の株元に捕まってホッと一息。




さらに驚くのが、オタマジャクシの数。
畦を歩くたびに、畦際にいたオタマジャクシが、田んぼの中央側にいっせいに逃げていきます。

小っちゃいのから、少し大きくなったものまで、凄い数です。

農協の指導では、そろそろ田干しをするようにとの事なのですが、今シーズン我が家では、オタマジャクシに手足が出たのを見計らってから田干しすることにしています。

何しろ害虫駆除の強い味方、カエルが増えてくれるのでオタマジャクシを活かしておきたいのです。 殺虫剤より正義の味方、カエルちゃん。です。


さらに我が家の田んぼで増えているが、イトミミズちゃん。

土を浄化する彼らは、良い土作りの隠れたヒーローです。彼らが土のpH調整とバランス調整をしてくれていると言っても過言ではありません。

もっともっと増えてくれることを願ってます。

除草剤を使用しないことによって周辺の田んぼとは格段に違いが出てきます。
この努力が、お米の味に出てくれることを願って、田んぼの生き物たちにエールをおくる今日この頃です。



2012年5月23日水曜日

竹すだれ除草機 発進!


ついに自作の竹すだれ除草機を使ってみました。

田植えが終わってから約10日。 田んぼには、藻や雑草のちいさな芽が目に付くようになっています。 このタイミングで土の表面をひっかくようにするのです。

一番不安だったのが、竹すだれ除草機のひっかき具合で苗が土から抜けないかどうか。

ゆっくりとした速度で進んでみると・・・。

あらまぁ。全然心配しなくても苗はしっかりとしているではないですか。


苗の株元からフワフワとまとわり付いていた緑の藻も、しっかりと竹すだれが取り除いてくれます。



ちなみにこれが除草機を走らせる前の状態で、苗のまわりにみどり色く写っているのが藻なのです。


除草機を引きずった後は、土が濁ってどんな状態になっているか分かりませんが、この竹すだれの間をぬって出てきます。 まるでクシを使って整髪している感じです。


これが竹すだれ除草機を使用した後に、水の濁りが取れた状態。緑の藻が取れてスッキリしているのと、土の表面にできていた表層がはぎ取られて竹すだれの後がうっすらと残っているのが確認できます、


除草した後にはぎ取った雑草の芽を水に浮かしておくために、田んぼへ水を多めに入れて深水管理をします。 除草機が通った後には、くっきりと車輪の跡が残ってます。
もしかして、この後の溝立て作業をしなくても良かったりして・・・・。


今シーズンもとてもたくさん田んぼに住み着いてくれているカエルが、水面を気持ちよく泳いでます。 除草剤を使用していないので、彼らも安心して元気よく田んぼを飛び回ってくれることでしょう。 なんといっても、彼らには害虫となる虫たちを補食してもらうという、大切な役目がありますから。 彼らの活躍があるからこそ、殺虫剤も使用しなくてすむのです。

毎晩、カエルの大合唱でうるさいですが、カエルたちが農薬に悩まされず、歌声を発していると思うと、雑音には聞こえない今日この頃です。

2012年5月21日月曜日

雑草対策の秘密兵器完成



19日(土)。 午後から自宅のガレージにこもって、雑草撲滅のための秘密兵器を開発・・・。
そしてついに完成させました。

ジャジャーン! 名付けて「竹すだれ乗用除草機」です。



昨年の秋に農業機械の廃棄場所から格安で譲り受けた乗用田植機を改造。
全国で新しい試みをされている農家の中に、チェーンや竹ぼうきなどを使った除草機を制作されていることを知り、使用後の感想などを分析して自作してみました。

当初は、竹ぼうきで作る予定だったのですが、ホームセンターで商品を物色している内に目に飛び込んできた「竹製のすだれ」が、みょうに気になり、いっちょ竹ぼうきに変えて、竹すだれでやってみるかとチャレンジ精神に火が付いたのでした。


竹すだれを半分の長さに切り分けると、あらまぁ、ピッタシの長さに・・・。
竹の持つ、しなやかさと強さが、竹ぼうきよりも良い感じがします。 また、すだれなので均一に編み込まれている点も、苗の株元まで除草できるような雰囲気を感じさせてくれます。

制作には3メートルの角材2本に固定用のL型金具が8個。 長さ2メートルの竹すだれ1枚に10メートル程度の両面テープ。 あとは、自宅にあるドリルビスが30本程度必要でした。

しめて6,500円程度。 こんなに安くていいのかな・・・? 安かろう悪かろうになったりして。
しかしながら、軽くて丈夫を実現した感じがして、個人的には至って満足。

農薬をできる限り使用しないで、土の持つ力を強くしたい。

今年もまた一つ、チャレンジしてみたいと思います。


2012年5月15日火曜日

本日で 終了~っ!


小雨模様の朝。予定していた我が家の最後の田植えを営農組合の方々が、8条植えの田植機を使って行いました。さっすが最新型の大型田植機。作業が早いのなんのって、田植機にオペレーターと苗を補給する人をいっぺんに乗せてノンストップ作業。見る見るうちに緑のラインが田んぼに広がります。機械化のすごさをあらためて感じました。

雨模様の中での作業。恐縮です。
これで今年の田植えは、全て終了。後は、週末に田植機、トラクターの点検整備に始まり、ビニールハウスや苗箱の片付けをすれば、田植えに関する諸々の作業は完了です。

これからは、除草や水管理などが主な仕事。穏やかな天候になる事を心から願うばかりです。
地球温暖化にともなう大きな気象変動で、いろいろな災害が発生しているため安心はできませんが、与えられた気象条件の中で安心、安全。そして美味しい米作りをしたいと思います。

無事、今年の秋においしいお米が収穫できますように・・・。

2012年5月14日月曜日

デモ機のお試し使用


農機具メーカーが、デモ機としてもってきた新型田植機。我が家の田植機より少し小型の5条植え。

各種装備が充実していたり、作業性が凄く向上しているのには驚きです。












操作がとても簡単なのと、水田の中での走行性が実に安定していました。

性能も高いが、価格を聞いたら値段も高い。
収益性の悪い農業状況では、高嶺の花です。
一昔前の時代のように、お米が安定した価格で販売されれば良いですけれど。。。

とにかく、新しい機械は性能がよい事ははっきりしました。でも、やはり6条植えの我が家の田植機よりも、田植え時間は長くなってしまいます。

今シーズンも田植えが終わったら、しっかりと整備をして、来年も頑張ってもらえるようにするとしますか。


田植え初日

12,13の週末に行った田植え。
初日の土曜日は、曇り空の中で少々寒くは感じたものの雨や風もなくスムーズに田植えができたように思います。

代かきをしてから1週間ぐらい。田んぼの土はおちついて、水面には空の景色が映るくらい安定してくれました。

苗もスクスクと成長してくれて、ちょうど植え頃。
朝一番で運んだ苗箱から苗を取り出して田植機へと準備します。



                               
我が家の田植機は6条植えタイプです。かなり年数は経ちましたが、毎年使用後に隅々まで整備をしているので、今年もエンジン快調。トラブルもなく田植えがスタート。
やっぱり機械ものは、点検整備さえしっかりしていれば、長い年数活躍してくれます。


1時間ぐらいで田んぼ一枚の田植えを終了。
今年も疎植での田植え。がっちりとした体育会系の稲に育て上げたいと思います。

一枚田植えを終えた時。現れたのが、農機具メーカーの営業担当者。

「今年発売した新型田植機のデモ機をつかってよ。」 (~o~)

なぬ。 何でも、メーカー指導でデモ機を体験してもらうようにキャンペーンをしているのだそうで、その新型田植機を我が家で試して欲しいそうな・・・。 
嬉しいような、不安なような。 新手の営業方法か?  まっ、断る理由もないので、2日目の田植えで使ってみることにしました。


初日の田植えを終えて、毎年のように入水行へ畦用波板を設置。
苗に直接勢いの強い水が当たらないようにするのと、ゴミが田んぼの奥へ侵入するのを防止するために役立ちます。

本当にスムーズな田植えでした。








2012年5月10日木曜日

田植え前の追い込み作業

8日の朝5:30。
作業が遅れがちだった田んぼの畦草刈りに出ました。けっこう年期の入った我が家の草刈り機。
背負い型と肩からベルトでつり下げる2種類の機械をもっています。

比較的パワーの大きいのが背負い型の方なので、雑草の成長具合を確認して草刈り機をチョイスしています。今回は、グングン伸びた草が多いので背負い型に決定。
燃料を満タンにしてエンジン始動。日頃から点検整備をしているので、結構エンジンは快調です。

ビシバシと草を刈り取っていきます。



一本の畦の草刈りにかかる時間が、約20分。
田んぼ一枚に1時間ぐらい費やします。

この畦草刈りは、力勝負。まわりの農家の方々は、高齢化の関係で機械操作がつらくなり、除草剤を使用する比率が、近年どどーんと高くなりました。

我が家も父親の時代に除草剤を使用する期間があったのですが、その時の畦は、石がごろごろして土が死んでしまった状態に・・・。

今のようになるまで3年間かかりました。
畦草がボウボウになったままだと害虫の住みかとなってしまいますが、適度に刈り取ってやれば、カエルの住みかになったりして害虫の補食生物の住みかとなります。

体力勝負の作業でも、農薬を使わない米作りのためには身体をかけるしかありません。




近所の田んぼも草刈りと代かきが終わり、いまは水の都状態。
早いところは、田植えが始まっていて、稲の苗がうっすらと緑の列を作っています。

我が家も今週末は、いよいよ田植えの予定。
今週は気温が低くて苗の心配をしましたが、天気予報では、週末は晴れ。

田植え日和になってくれることを願う毎日です。

さて。時間を作って田植機の点検整備をしなくては・・・。

2012年5月7日月曜日

田んぼの荒起こし作業も終わって、ちょっと一息・・・。 なんて暇もなく、今度は代かき用の専用ロータリー(通称 ハロー)をトラクターに装着。
普通のロータリーとは違って、刃の大きさは小さく、一度に大きな面積を処理できるように幅広です。


この代かき作業が、けっこう気を使います。
田んぼを均一にするため、何度もロータリーを走らせると、土の練りすぎによって地中内の酸素濃度が低くなって、稲の苗にあまり良くありません。

毎年できるだけユックリとしたスピードで、慌てることなく仕上げるようにしています。
田面を均一にしておくことによって、田植機での苗の植え込み状態も良くなり、特に水田への給排水が素早くできて、成長ムラを防止するためにも慎重にしなくてはいけない作業です。

トラクターを上手く操作できるように、今回も取扱説明書に目を通してから使用しなくては。。

我が家で使用している田んぼのフェラーリは、今はやりのキャビン付きではありません。
キャビン付きなら、雨風の時も快適なんですけれど・・・。 我慢我慢。
オープンカーだと思って、風を楽しみながら作業しよっと。

今週前半は、代かき。そして週末からは、いよいよの田植えとなります。
しっかりと機械を整備して、準備万端で行きたいと思います。

2012年5月5日土曜日

ゴールデンウィークは、百姓暇無しです。

ゴールデンウィークも後半に突入。
先日、荒起こしした我が家の田んぼに水を入れておいたのですが、いよいよ今回は、田植えの準備に向かって荒代かき作業。
田植えをするために水田を均一にするための代かきの前段作業に行うのが、この荒代かき。

作業前にトラクターのロータリー刃を確認したところ。。。ありゃりゃ、2本の刃にボルト緩みが発生。直ぐにボルトを増し締め。 これで安全に作業ができます。

燃料を満タンに補充して、いざ出陣。




天気が良いと、私もトラクターの動きも順調。
スムーズに荒代かきができます。

荒代かきは、代かきをキレイに行うため、、、という目的はありますが、その他にも土の中に雑草を鋤込んでしまう除草や土の中に酸素を送り込むという目的などがあります。

私の場合は、田んぼの地盤の均一化と除草の効果を引き出すためにトラクターの動きに気をつけながら運転しています。
午前中に荒代かきが終われば、午後からは草刈り作業です。ゴールデンウィークは、百姓暇無しです。

荒代かきが終わって苗のようすを見に行ったら、眩しいくらいに苗の緑が目に飛び込んできました。
苗の長さや根張りの様子を確認してみると。。。

おっ。そろそろ秘密兵器の出番と思い、納屋まで秘密兵器をとりに・・・。

麦踏みではなく、苗踏み用の樹脂管です。
この時期に苗を押さえつけるように圧力をかけてやると、腰の強い、根張りが良い苗に成長してくれます。要するに甘やかさないで、スパルタ育苗と言うことです。人間も苗も、厳しく育てることによって、立派になるって事ですかね。

この黒い樹脂管を転がすように1往復。
結構腰に来るんです。

強く育てよ、コシヒカリちゃん。

2012年5月2日水曜日

下仕事、下仕事。

米作りで重要なポイントとなる一つに水管理があります。適切な時期に水量をコントロールする。
それも素早く・・・。

そのためには、田んぼの水を排水する排水口の整備、点検は地味な仕事ですが、忘れてはならない下仕事なんです。
排水でよくあるトラブルが、止水できていない状態になっている事。田んぼに水を入れたのに、いつの間にか水量が低くなっていたり、田面が露出していたり。。。

しっかりとした排水口の準備が水管理の第一喚問といってもいいでしょう。スコップと鍬で丁寧に仕上げました。
この時は、土木工事のおじちゃんとなります。


そして、もうひと仕事。
ビニールハウス内でスクスクと育っているコシヒカリの苗。これを狙ってくるのが野ねずみ達なんです。苗を食べるというよりは、種の部分を食べるために育苗箱の内回りの土をほじくり出してしまうのです。

そうなると田植に大きな支障が出るので、毎年行っているのがネズミ退治。
牛乳パックの底の部分を切り取り、ネズミ退治用の餌を入れてハウスの隅々に設置しておきます。

むやみに殺生をしたくはないのですが、こればかりは仕方ありません。
野ねずみが、ビニールハウス内に侵入することがないよう、願うばかり。
農家仲間の方にも「いい苗になってるね~」とお褒めの言葉をいただいて、ちょこっと嬉しい気分。

地味な下仕事をきちっとこなしていけば、きっと良い結果が出ると信じて、今日も黙々と作業をしたいと思います。

2012年5月1日火曜日

緑のじゅうたん

ゴールデンウィーク前半の天候が良かったお陰でスクスクと成長しているコシヒカリの苗。
今日から苗箱の上にかけていた保温シートを外すことにしました。
成長ムラもほとんど見られず、心配した白カビなどの発生も全く無し。 ホッとしました。

今回も温度、湿度、水管理をしっかりしていたお陰で余計な農薬は使用しなくてもすみます。
これからは、田植えの日までしっかりと根張りの良い、腰のある苗にしていきたいと思います。